2024年6月に本番リリースされるSalesforceメジャーアップデートのSummer24機能を確認してみます。
この記事では画面フローへアクションボタンを設置し、そのボタンから別の自動起動フローを呼び出せる機能を試してみます。
Summer’24の目玉機能の1つで、任意のタイミングでユーザが自動起動フローを呼び出せることは運用の幅を大きく広げてくれることになりそうです。
Summer’24現在はベータ版であることは注意しましょう。
完成系
画面フロー内の「Action Button」コンポーネントを使って、ボタンを配置できるようになりました。
フローはいくつか種類がありますが、このボタンから起動できるのは「自動起動フロー」のみになります。
今回は画面フロー内で取引先更新する別フローを呼び出せるようにします。
画面フローを起動したユーザは、任意のタイミングで自動起動フローを呼び出せるようにします。
リリースノートでは下記に記載があります。
呼び出されるフローを作成する
事前に自動起動フローを1つ作成しておきます。
[新規] – [Start From Scrach] – [自動起動フロー(トリガーなし)]から、呼び出すフローを1つ作成しておきます。
今回は取引先を更新するシンプルなフローにしました。作成後に保存と有効化を済ませてきます。
画面フローを作成する
別途画面フローで画面要素を作成します。
「Action Button」コンポーネントが登場しているので配置すると、プロパティで「Action」が選べます。「Action」では事前に作成した自動起動フローが表示されるので、使用したいものを選択します。
ボタンの表示は「Label」で変更可能です。色や文字サイズなどは変更できないようでした。
セクションコンポーネントの中に配置することで、表示位置はある程度コントロールできそうでした。
挙動確認
フローデバッグ画面で挙動を確認してみます。ボタンは先ほど設定した通り、画面中央に表示されました。
デバッグ画面右に表示される「デバッグの詳細」では事前に作成した自動起動フローが起動したことが分かりますが、ユーザからは画面の変化がないので「取引先の更新」ボタンを押した後に反応が無いように見えるかもしれません。
画面フロー内で何らかの工夫をして処理が完了したことをユーザに伝えることが必要になりそうです。
例えば自動起動フローで取引先を作成し、その作成された取引先を画面フロー内の同じ画面要素内でデータテーブル要素で一覧表示するなどすれば処理が完了したことをユーザが認識できそうですね。
まとめ
自動起動フローで実施する処理は画面フロー内で直接作成することも可能かと思いますが、今回の機能のポイントは「ユーザが自分でボタンを押して別フローを呼び出せる」ことです。
必要に応じてボタンを押せるので、不要であればボタンを押さないことも可能です。
ユーザ自信で判断できるので、運用の幅は大きく広がるかと思います。
Summer’24時点ではベータ版であることは注意しましょう。
2024年10月~ボタンの非表示制御が可能に
2024年10月リリースのWinter25からは、「Action Button」コンポーネントの非表示がコントロールできます。
下記のように「Disabled」プロパティが追加されたので、ある事前処理が失敗したときだけボタンを非表示にする、といったことが可能になりました。