Salesforce Summer’23の主な新機能を確認してみる

Salesforce Summer'23 Update メジャーアップデート/資格試験
Salesforce Summer'23 Update

2023年4月現在、Summer’23はリリースノートさえまだ発表されてないですが先日取得したプレリリース環境で主な新機能挙動を確認してみます。

ちなみにSummer’23は下記のスケジュールでリリースまで向かうようです。

2023/4/13:プレリリース組織のサインアップ開始

2023/4/26:英語版リリースノートの公開

リリースノート公開されています 

2023/5/5:Sandboxプレビューインスタンスで有効化Sandbox準備期限

2023/5/6:Sandboxプレビューの開始

・2023/6/10:本番リリース

ユーザアクセスポリシーがベータ版でリリース

今回のSummer’23目玉機能の1つです。

ユーザレコードの作成更新時に自動で公開グループやキュー、権限セットなどにユーザ追加/除外できる機能です。

詳しくは下記の別記事で検証しました。


フローアクション”メールを送信”でメールテンプレートが使用可能に

直近のSpring’23まではフローでメール送信時には下記の2択でした。

  1. 事前にメールアラート(w/メールテンプレート)を作成しておきフローでそれを呼び出す
  2. メールアラート、メールテンプレートを使用せずにフロー内で直接メール件名や本文を定義する

過去の記事でもご紹介しています。


今回のSummer’23では「メールを送信」アクションは下記のように入力値が大幅に増えています。


ちなみにSpring’23までは下記の入力値だったので、およそ2倍に増えました。


入力値のヘルプテキストに記載されている説明を下記に羅列します。

注目はNo2のLog Email on Sendですね。送信したメールを特定のレコードの活動タイムラインへ送信済みメールログとして簡単に記録できるのは今までにない機能のようです。

No入力値説明
1Email Template ID事前に作成したメールテンプレートを呼び出す。このパラメータを”含める”にした場合はRecipient IDが必要になります。
フロー内でリソースとしてテキストテンプレート等を作成してもここで使用できるようです。
2Log Email on Send指定したレコードに紐づけてメール送信履歴として登録し活動タイムラインへ表示されます。このパラメータを”含める”にした場合はRecipient IDかRelated Record ID値が必要になります。1日に送信できるメール数上限にカウントされるようです。
3Recipient IDリード、取引先責任者、個人取引先のいずれかのSalesforceIDを入力します。メール送信先、およびLog Email on Sendで記録先のレコードとして機能します。
4Related Record ID例えばケースレコードなど人ではないレコードを指定します。Log Email on Sendを”含める”にしている場合はここで指定したレコードがメール記録先の2番手データになります。(1番目はRecipient IDで指定する人レコード)
Email Template IDを”含める”場合はメールテンプレートに差込項目で入力するために使用されるレコードになります。(たとえばここでケースレコードAを指定するとメールテンプレートに差込する値はケースレコードAを使用することになります)
5リッチテキスト形式の本文メール本文でリッチテキスト形式を使用します。このパラメータで”含める”にしない場合は本文はプレーンテンプレートになります。
6件名メールの件名になります。
7受信者アドレス (カンマ区切り)カンマ区分で受信者メールアドレスを指定します。
8受信者アドレス (集合)コレクション変数で受信者メールアドレスを指定します。
9送信者タイプデフォルト送信者はフローを実行しているユーザ自身になりますが、ここで別のユーザを指定することができます。CurrentUser、DefaultWorkflowUser、OrgWideEmailAddressなどのパラメータが使用可能です。
10送信者メールアドレス送信者として組織のメールアドレスを指定できます。
11本文プレーンテキスト形式の本文を指定します。


動的フォームがモバイルでも使用可能に

各レコード詳細ページに表示する項目をぺージレイアウトではなくLightningページで制御する動的フォームはPC画面用にリリースされて時間が経ちましたが、モバイルでも今回使用できるようになりました。(Dynamic Forms on Mobile)

ベータ版ですが、Saleforceモバイルアプリの設定画面で「モバイルの動的フォーム(ベータ)」を有効化することで使用可能になります。

取引先、ケース、取引先責任者、リード、商談、およびカスタムオブジェクトでサポートされています。


動的フォームで項目を横に揃えることが可能に

Lightningページで動的フォームを設定する際に、「項目を横に揃える」プロパティが登場しています。

値が長い項目があってもレイアウトが崩れることがなくなります。


【左:従来の動的フォーム(旧)】

Billing Address項目の値が長いためAccount Nameの水平位置にあるはずのWebsiteがPhoneのすぐ下に詰めて表示されてしまっています

【右:項目を横に揃える動的フォーム(新)】

Account Nameの水平位置にWebsiteが表示されています。Billing Addressの値が長くともWebsiteがPhoneのすぐ下に詰めて表示されません。


各箇所の彩度が変更された

画像では分かりづらいですが、随所で彩度が調整され少しだけ深みのある色に変更されています。

Lightning Design Systemの色変更に伴う更新のようです。下記は一例です。

・活動アイコン

【新】Summer’23

【旧】Spring’23

・画面フローの各アイコン

【新】Summer’23

【旧】Spring’23


画面フローコンポーネント”データテーブル”で検索バーが表示可能に

Winter’23で初登場したデータテーブルは下記でも説明しています。

今回は「Show search bar」というオプションが追加され、データテーブル右上に検索バーを表示できるようになりました。

アプリケーション内ガイダンスはレコード項目毎の表示が可能に

アプリケーション内ガイダンス自体は数年前にリリースされ、メジャーアップデートのたびに新機能が追加されています。

今回はレコードページで項目単位にてガイダンス表示位置の指定が可能になりました。

対象プロンプト設定でターゲティングモードにしてガイダンス表示位置を設定する際に下記のように項目単位で指定が可能です。


プロセスビルダーが新規作成廃止

Summer’23環境ではプロセスビルダー画面で「新規」ボタンが見つかりません。既存のプロセスは編集できるようですが、新規作成は廃止されているようなのでフローへの移行が更に進みそうです。

また、「フローに移行ツールを使用」というリンクもあるためプロセスビルダーからフローへの移行も推奨されていく流れですね。

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