2025年2月リリースのSalesforce Spring25では、画面フローが更に進化します。
画面フロー内でパスが使用できるようになりました。フェーズ管理などが視覚的に分かりやすくなりますね。
Progress Indicator(パス、進捗バー)
Salesforce Spring’25で画面フローにて画面要素を使用するとき、見慣れない表示がデフォルト表示されていることに気づきます。
独立したコンポーネントではなく、画面要素自体に付属されるプロパティです。
商談オブジェクトなどで使用される「パス(Path)」が画面フローで使用できるようになりました。
Progress Indicatorという機能名のようですが、日本語では進捗バーやパスという呼び方になるんでしょうか。
画面要素自体のプロパティに「Stage」が新登場しています。ここでStageリソースを指定することで、画面フロー上にパスを表示できます。
Stageリソースというのは今回のメジャーアップデートで初登場したリソース種別に見えます。
・画面要素上でProgress Indicatorを非表示にしたい場合は[Show a progress indicator on screen elements]のチェックを外すことで対応できそうです。
パスの表示種別と表示位置は3種類から選択
パスの表示種別と表示位置は[Progress Indicator Type]で3種類から選択可能です。
①Simple: Top of Screen
シンプルなパスを画面上部に配置
②Path: Top of Screen
矢印のようなパスを画面上部に配置
③Simple: Footer of Screen
シンプルなパスを保存や次へボタンが並び画面下部に配置
※「一部の小さな画面では、フロー画面のフッターにある進行状況インジケーターがサポートされていません。」という注意書きがあります
使い方
画面要素自体の「Stage」で設定するわけですが、一見するとどう使うかわかりづらいです。
[新規Stageリソース]でパスで表示したい値を作成するんだろうなと思い作成しようとすると、、
Stageリソースでは[表示ラベル][API参照名][順序][デフォルトで有効]を入力するみたいです。
商談パスなどのパスでは起票、進行中、終了などの各ステータス値を事前に1カ所で定義しておき、
それを1パスとしてLightningページで使用する形でした。
一方今回のStageリソースはそうではなく、「1Stageリソース」=「1ステータスだけ」を定義する形です。
上記商談パスの例で言うと、フローでは「起票」という1つのStageリソースを作成することなります。
今回は先に[新規リソース]からリソース種別”フェーズ”を事前に3つ作成してみましょう。
ちなみに[新規リソース]から作成する”フェーズ”と、画面要素から作成する”新規Stageリソース”は同じリソースを指すみたいです。英語を日本語訳した際にフェーズとStageという表記が混在したんでしょうか。
それでは3つの”フェーズ”リソースを作成します。
①「起票(first)」フェーズ
②「進行中(second)」フェーズ
③「終了(third)」フェーズ
これで3つのフェーズリソースを作成できました。
作成した3つのフェーズリソースを使い、3つの画面要素を配置します。
完成形は下記の形になります。
各画面要素内の[Stage]プロパティではフェーズリソースを指定していきます。
動作イメージ
それでは3つのSalesforce画面フローの画面要素で作成したフローをデバッグしてみます。
ちなみに今回は「Path: Top of Screen」で試します。
ではデバッグしてみます。
結論から言うと今どのフェーズにいるか確認できる一方で、「フェーズがいくつあり、あとどれくらいフェーズが続くか」は分かりづらい仕様です。
①起票画面要素
この段階で最終フェーズは何で、いま自分がどこにいるかが分かればいいのですが、
起票フェーズしか見れないようです。
②進行中画面要素
進行中画面は2つ目に位置するので表示としては正しいです。ただ、進行中以降のフェーズは何があるのかは分からない状態です。
③終了画面要素
最後の3つ目の画面要素です。ただ表示としてはこれで最後なのか、まだフェーズが続くのかは分からない表示になっています。
ちなみに、[Simple: Top of Screen]でデバッグした場合は更に見づらく感じます。
やはりいくつあるフェーズのうち、今どこにいるかが分かりづらいです。
まとめ
今回はSalesforceメジャーアップデートであるSpring’25(2025年2月リリース)の新機能で、画面フローでパスが使えるようになる点を確認しました。
商談などのLightningページで従来から使用できたパスコンポーネントとは少し挙動が違い、現時点では少し使い勝手が良くないように感じてしまいます。
リリースノートさえ未発表の現段階では挙動ベースでの検証になるため、より良い使い方があるのかもしれません。
続報が入り次第追記予定です。